ドアマンの話。
我が家、ボロアパートメントではあるけども辛うじてドアマンはいる。
毎日ドアマンと接触する機会があるんやけど、数人いるドアマンの中でもリーダー的存在のルディという名のドアマンが苦手なのである。
なぜなら、ルディ以外のドアマンのときは“Hello.”とか”Hi.”程度でいいんやけど、ルディは絶対ふみころに喋りかけてくれるから。
つまりルディはめっちゃ良い人なのである。
けど、私はルディがいると英会話をしなければならないというプレッシャーにかられてしまう。
毎日玄関に降りる前に今日は何喋ろうとか考えてはいるけど実行できた試しがなく、いつも適当にやり過ごしてしまっている。
今日こそはと思い、
「お父さんにお昼ご飯を届けにいくよ(ふみころ目線)」
的なことを言おうと思って、ネットでどう言えばいいか調べた。
“We will take lunch to my daddy.”
(正しいのかは知らん。)
これを家の中で10回以上は練習して、エレベーターの中でも最後のリハーサルをしていざ玄関へ。
立っていたドアマンはやはりルディ。
目が合った瞬間、意を決して言った。
私“We will...”
ルディ“Ok.”
秒速で私の言葉は遮られた。
言い直す勇気なんてもちろん持ち合わせていないため、そのまま外へ出た。
1年後ルディと会話ができてる自信?
1ミリもありません。