ピーマンの話。

 

ふみころは離乳食をよく食べる。

 

 

育児本に載ってる規定量では足りないようで毎回文句を言ってくる。

(食後にお茶を飲まそうとするとマグを投げる。

完食したよと空のお皿を見せると奪い取って投げる。

完食したよとスプーンを見せると奪い取って投げる。

投げるものがないときは仰け反って泣く。)

 

 

そんだけ食欲旺盛ならばと、ピーマンを食べさせてみることにした。

 

 

トレジョでオーガニックのピーマン(3.49ドル)を購入。

 

種とワタを取り除いて茹でて皮むいて超みじん切りにして、

じゃがいもと牛乳と赤ちゃん用の野菜スープの素と混ぜてポタージュにしてみた。

 

 

まとめて5食分作った。

 

 

一口目…

二口目…

 

 

とくに文句は出なかった。

 

 

これはいける!と思った。

 

 

白身魚と人参入りのお粥と交互に与えていくと徐々に不機嫌になってきた。

 

 

ポタージュを明らかに嫌がるようになった。

 

 

ポタージュを入れたスプーンを口に持っていくと全力で対抗してきた。

 

 

ならばと、シレッとポタージュをお粥に忍ばせてあげてみた。

 

 

キレ始めた。

 

ふみころはバカじゃなかった。いや、バカ舌じゃなかった。

 

 

二度と騙されまいと、普通のお粥さえも口にしないようになってしまった。

 

 

しまいにはハイチェアから落ちるんじゃないかってくらいギャンを泣きし始めた。

 

 

とりあえず抱っこしてみたけどふみころの怒りは収まらず、なすすべがなかった。

 

 

5分くらいギャン泣きし続けて、一瞬と収まったときにお粥を乗せたスプーンを見せてみた。

 

 

驚異のスピードで泣きながら食いついてきた。

 

 

それから何口か落ち着いてお粥を食べてくれた。

 

 

この勢いでと、ポタージュを再びあげてみた。

 

 

マンハッタン中に響き渡りそうな声で再び泣き始めた。

 

 

再チャレンジしたことを心から後悔した。

 

 

その後なんとかお粥を完食させたものの、いつも通り足りぬとギャン泣き。

 

 

もう、おっぱいを出すしか手はなかった。

 

 

 

一連の騒動を受けて、ただただピーマンが可哀想でしかなかった。

 

 

 

離乳食にもう一品、ピーマン入りの肉団子を作ろうとしてるんやけど、どうしたものか。

 

 

もうこれ以上ピーマンを傷つけたくない。